雑談散歩

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春の桜の冬芽

ソメイヨシノの冬芽。
この時期の晴れた日の公園は、まだ残雪が積もっているものの、それなりに春の陽気に包まれている。

平和公園にあるソメイヨシノの木の冬芽の写真を撮ってみた。

ソメイヨシノの冬芽の特徴は、白い毛が生えていること。

下の拡大写真を見ると、よく解る。

赤茶色の冬芽の鱗(鱗芽)に、産毛のような白い毛が付いている。

これは、ほかの桜の冬芽には見られない、ソメイヨシノだけの特性らしい。

桜の冬芽には花芽(かが)と葉芽(ようが)の区別があるらしい。

その違いは、外観を眺めただけでは解らない。

花芽とは冬芽の中に花が入っているもの。

葉芽とは冬芽の中に葉が入っているもの。

椿の冬芽などは、花芽と葉芽の違いが解りやすい。

椿の花芽はふっくらと大きく太っていて、葉芽は細く痩せている。

下の写真の桜の冬芽を見ていると、ほとんどが花芽に見える。

みな、ふっくらと膨らんでいるからだ。

ソメイヨシノは、葉よりも花のほうが先に出るので、開花した時点でまだ残っている冬芽が葉芽ということになるのだろう。

ソメイヨシノの花芽と葉芽を見分ける方法は、私には、いまのところ、これしか無い。

ヤマザクラや、「岩木山ネックレスロード」と呼ばれている岩木山の裾野を一周する道路の並木で有名なオオヤマザクラなどは、花と葉が同時に出るから、開花以前の花芽と葉芽の識別が難しい。

冬芽をナイフでカットして断面を見れば解るかも知れないが、それは無益な殺生ということになる。

これも、ひとつの判別の方法になるのだろうが、せっかくのかわいい冬芽がだいなしになる。


春になって桜の冬芽の膨らみも、厳冬期から比べるとちょっと増したような気がする。

桜の花が開くのも、もうすぐだ。

雪は、あっという間に積もって、あっという間に消えていく。

厳しい冬の寒さと、大雪に耐えた身には、気温が上がってどんどん消えていく雪の姿を見るのは、ちょっと寂しい気がする。

春の桜の冬芽は、冬と春の間にあって、それを眺める人々に様々な感傷を思い起こさせる。


桜の冬芽の拡大写真。

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